モンキーとのお付き合い

最近は休日ダラダラしてることが多い、世間は師走だってのに。

師走か、字面から察するに師匠が走るくらい忙しいと考えられる。

 

そりゃあ師匠クラスの人だったら普段は弟子的な人に「おう、庭が汚ぇから芝でも整えてくれや」とコキ使って生活しているだろう。

その師匠でさえ「庭が汚ぇな、おーい。あ、倉の掃除やってんのか。じゃあオレが芝でも整えるか、アレ?道具が無ぇな、どこだっけかなぁ・・」といったように師匠が物探しに走ってしまう、と。

と。じゃねえよ、モンキーだよモンキー。

モンキー?なんじゃそら。的な人のために軽く説明を。

モンキーとは50ccのバイクである。エンジンは世界中で有名なスーパーカブ50とほぼ同じで、似てない所といえば主に変速方式が挙げられる。

カブがロータリー式(クラッチレバーがない)なのに対し、モンキーはマニュアル式(クラッチレバーがある)で構成されている。この事から分かるようにモンキーはカブ並みに堅牢であり、操作がスポーティであることが分かるだろう。

そしてなにより目を引くのが車体の小ささだろう。国内メーカーで全長、全幅、全高が最小クラスだ。ゆえに取り回しは最高クラス。

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こんなヤツ。撮っててナンだが大きさが分かり辛いな・・

 

そしてひときわ異彩を放つシート、これがどうしてかケツが全然痛くならない。原付クラスだと比較的座り心地の悪いのが常だが、モンキーに至ってはデザインはもちろん、クッション性もきちんとしている。

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こんなデコボコ道でも痛くねーの、ホンダ先輩マジスゲェ

 

でも実際に新車価格が30万円以上しているので、ある程度しっかりしているのはそのせいか。

それにしても30万円以上って高えだろ、と思った人はほとんど正解!フツーに考えて30万も出せば、原付はおろかそこそこの中古バイクが買える値段である。もっと言うなら軽自動車も買えないことはない。

でも値段が高くて、小さくて、力の無いバイクがラインナップから消えないのか、あくまで推測だが「買う側がそんなこと気にしてないから」だと思う。

買う側は「小さくてカワイイ!」と物珍しさで買うか「オレ機械イジリが好きなんだよなぁ。お、社外パーツが一杯あるしカスタムしがいがありそうだな。しかも公道で乗れるのか」となる。オレは前者、知り合いは後者。

そう、ボルトからフレームまでパーツが山ほどある。だから自分のほぼほぼ思い通りに見た目はもちろん、エンジン出力も出来る。

だから小さくても好きなだけ大きくすればいいし、力がないなら好きなだけボアアップすればいい。「好きなだけ」というところがミソだ。

モンキー自体ロングセラーなので、サイトや雑誌を見れば先人の経験がワンサカあるので情報にも困ることはない。よって工具と時間があれば自分でもどうにかカスタム出来る。

長くはなったが、つまり「最高の一台を作り上げていく」という行為が比較的お手軽に出来るということだ。

そういうことに憧れる人は少なくないし、そういう人にとっては30万は高くはないのだろう。だから一定数が売れる。オレ?今でも高いと思うよ。やっぱたけーよモンキー、それでもたけーよモンキー。

 

また長くなっちったなぁ、まあいっか。

しかしブログというのは一方的で良いね、こんなのツイッターでやってごらんなさいよ。途中で「なに言ってんだこのバカ」「早く結論をいえボケ」とか言われそう、だから性格が合わなそう。なにより脱線してる時が一番楽しいんだから、本文そっちのけの時だってあるんだから。

 

・・では早速今日走った話だ。(早速?長いことやってたけど・・)

いいのいいの!

今日は田んぼ道を走ってたんだ、途中でパリパリンという音と共にスネに何かが当たった。引き返してみると・・・

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そう、欠け茶碗が散乱していた。しかもかなりの量。

ダート道を走ってテンション爆上がりだった時にこのダメージは大きい。だってスネ超痛えんだもん。

 

もう懲りたオレは舗装路に出た。ああ走りやすいなと感動してたら「グオォォォ、グオォォォ」と唸り声が聞こえる。辺りを見回すが何もいない。

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こんな道だから不審者でも出るんじゃねーかとビビってたら、写真右手のあたりの施設から聞こえてきた。恐る恐る近づいてみると・・・ただの豚舎だった。

声の正体は豚の鳴き声だった。成人の豚、成豚の声ってオッサンみたいなのね、知らなかった。

 

 

 

 

 

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豚舎に書いてあった絵が味わい深かった。野良作業してんのかな?

 

そんな豚舎から離れ、川沿いを走ってた。するとまた奇妙なものが。

 

 

 

 

 

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 お分かりいただけただろうか、川が浮き子のようなもので分断されている。

これは察するに、むかし川向かいのAという村とBという村で水の分け合いをいていたのだろう。

A村人「オラの村の水ば使うだネェ!」

B村人「いんや、この川の水はオラ達のモンだ!」

という諍いがあったんだと思う。そして

A村長「んじゃあ水は分け合うべ」

B村長「んだんだ、ケンカはよくねぇ」

お互いを理解し、川を分かちあった。

争いから生まれた固い絆。地球はみんなの物。なんとも感動的な、ヒューマニズムな話ではないか。

もちろんウソであり、今さっき考えた話だ。うむ、実に良くできている。

 

といった具合で旅は終わった。

たった二時間の間だったのに楽しかったことが普段より多かった。

もしかしてこれがモンキーの魅力なのかも?