たまに目的地へ辿り着かなくなくなった

大した話じゃない。

イヤ、いつも大した話じゃないけど。より、大した話じゃない。

最近になってツーリングの仕方や姿勢が変わって、たまに目的地へ辿り着かなくなった。

まあ最初に結論みたいなものを書けば「目的地に着くよりも楽しい気持ちを大切にし始めた」ということだ。

主だったもので言うと、スケジュール無視の寄り道が挙げられる。いったい目的地とは何なのか。

途中で何かあっても基本的には目的地へと進んでいく、その面白さは知らないワケではない。

スタートを決め、色々あったけど、最後はしっかりゴールテープを切る。単純な仕組みだが、成功したときの楽しさは常に唯一無二のスケールだ。だからバイク乗りは何処でも何処へでも走る。楽しい事この上ない過ごし方だ。

「・・他にも面白がり方あるんじゃねえか?」

ふとそんな思いが募り、色々考えたり調べたりしてみた。

キャンプやらサーキットやら、手を出してない事柄が色々あった。しかし、題名を変えるだけでは面白がり方の根本が変わらない気がして、今回はツーリングという題名はそのままに仕組みだけをフォーカスしてみた。

前述した通り、ツーリングはスタートからゴールの目的地まで最短時間最短距離で進むのがベター。これは揺るぎない王道パターンといってもいい。

コレを変えた。目的地をゴールとせず1つの過程にして、その日全体で感じた心の動きをゴールとする。そうすれば目的地に着いても着かなくても「楽しかった日」が成立するという算段だ。

じゃあこの考え方の一体何が良いのか、何よりまず「帰りも面白い」という所だ。

目的地まで行った後の帰り、どこか名残惜しくなったり、家に着くためだけの消化試合になることがある。それはゴールを時の最後に置いてるからだと思う。

どんなに魅力的な体験、スポットに行っても「帰り」という蛇足が生まれてしまう。いつも気にはなってたけど、避けてた通れない付き物だと思ってた。でも今回の方法ならそもそも「帰る」という概念は無い。何故ならゴールは場所じゃないから。オレのツーリングはバイクに乗ってる限り常に前へと進んでいる、だからずっと楽しい気持ちで過ごせる。最高だ。

あともう1つ、「取りこぼしが少ない」という所。

王道パターンでよくあること、それは目的地へたどり着くために道中のポイントを省略してしまうことだ。

「あそこ面白そうだけど時間が…」大体そんな施設は後日ワザワザ行かずに忘れる。余程のことが無いと限り。

だから逆に行くようになった。少しでもワクワクしてんなら片っ端から乗っかっちまえの精神で、明日の体調に影響が出ない時間ギリギリまで色々楽しむ。

もちろん目的地へ届かなかった時だってある、でもその日1日中楽しかったのが助けとなり、また次の機会に行く活力が生まれる。

これ道中のポイントみたいに後で行かなくなると思うじゃん?大丈夫、場所自体が惹き付けるパワーを持ち続けているので全く問題ない。それにワザワザ自分で目的地へ設定するくらい良く思ってるんだし、余計ね。

こんなモンか。まだオレも始めたばっかだから全体像は見えてない。ただ面白い。でも万人には薦められない。

このやり方のネックとして、本人がどれだけテキトーであるか、良く言えば物事に対する柔軟性があるかが試される。

完璧主義者には向かない、まあ向かない。だって行き先不透明、時間も不透明、何もかもが薄いモヤの中。不安に感じる人は居るだろう。不完全極まりない。

というかね、この話自体が不完全だ。ホントに大した話じゃないのよ。役立つか立たぬか分からねえ、精々良くて暇つぶしレベル。「何だコレ?時間返せよ!」と思われるのを危惧して、先に結論みたいなものを書いた。もし何かを期待してたらスミマセン、この話は最初の7行で終わってました。久しぶりに書いたから許して。

突然おわり。