とにかくスゴかった。やっぱ大型バイクってのはスゲーよ!ただ単に早えーだけじゃないんだよ、それに付随するパーツの水準が高すぎてもう、ね。
中型バイクに比べてシフトチェンジなんかも少ないし、ブレーキもあんまり握らないし、ライダーから働きかけることが少な過ぎてヒマになっちゃうんじゃないの、ホントにさ!
それに多少強引な要求をしても、ワガママの一つも言わず何でもこなしちゃうんだもん。「あぁ、段差ですか?衝撃は消しときました」とか「あぁ、早く60kmに到達したいんですね。ハイハイ」とか「曲がる?じゃあ好きなだけ体でも傾けて下さい」とか。
まあ裏を返せばオーバースペックに作ってあるから、いざ跨ってライダーが受ける安心感ってのはオレの持ってるニーゴーとは雲泥の差だし、実際には体験してないが多少のアクシデントにも車体の挙動が破綻せず対応できるんだろうけどさ。トラコンとか電子制御満載だし。
その点に関しては正直オレ個人として「過保護すぎるなぁ」という印象もあるが、よくよく考えてみれば、公道でバイクを走るにあたって障害というものは有るよりも無い方が良いに決まってるよね。
前の車の急ブレーキ。車体をバンクさせた先にある濡れたマンホール。突然現れたガタガタ道。そういうシーンでのリスクを出来るだけ少なくする。公道でのミスは最悪の場合死に直結するので、実は過保護すぎるくらいの方が丁度いいのかもしれない。
そう考えると改めて大型バイクっていうのは運動性能はもちろん、全体的にハイレベルなバイクなんだなって思った。
スゲーな、今までGSXの話なんか全然しないで大型バイク全体の話をしてやんの。それだけ衝撃的だったんだろうな、他人事みたいに言ってるけど。
で、これからGSX-S1000Fの話。(今更?)
とても上質だった。それはもうベルベット絨毯みたいに。とにかく何処から書こうか迷うくらい質感の高いバイクだった。
じゃあ、まずエンジン。やっぱエンジンからなんだね。
特性としては良い意味で抑揚がなく無機質な感じ。
振動も無いし、エンブレも皆無、パワー自体も148馬力だから余裕があり、アクセル開度に対する盛り上がり方も雑じゃなく丁寧な印象。
じゃあ無味無臭でつまらないバイクなのかと言われると、決してそんなことはない。
このGSX、音の演出がスゴイのだ。吸気音もそうだけど、特にエキゾーストサウンドなんか「ホントに騒音規制通ったのか?」ってレベルの迫力ある音。でもボボボボボボという野蛮な音ではなく、どちらかというとキレイな音。
真っ黒なエンジン。とても見た目からは無機質とは思えない。そして何故か写真がボケている。
そしてコーナリング性能。これにはかなり驚いた。
普段250ccに乗ってる人間でもレスポンスの鈍さや切り返しの重々しさは感じず、それでいてバンク中でもまるで直線を走っているかの如く安定感が高い。
またライディングポジションの構成が絶妙で、かなり体を入れやすい。これなら上級者じゃなくても曲がることの楽しさを充分に味わえるのではないかと感じた。ジクサーのときといい、スズキのバイクはこういう気遣いスゲーよな・・
大型バイクの宿命なのか、やたらスイングアームが太い。マフラーと同じくらいの大きさとか笑うしかない。
それでいてフルカウルだから体に受ける風の巻き込みも少ないし、タンク形状もニーグリップしやすく、シートもフカフカ、前後サスペンションも高性能で衝撃をかなり吸収してくれるので、長時間ツーリングでもライダーが感じる疲れはかなり少ないと思う。
このGSX-S1000F、初めての大型バイクとしてはハズレだったかもしれない。だって非の打ちどころがねぇんだもん。
パワーがあって、安定してて、体の負担は少ないし、車体もそんなに重くない。ここまでパフォーマンスが素晴らしいと駄目なところを探して貶すほうのがが難しい。それにカッコイイしね。
マジでスゲーよGSX-S1000F。このまえも言ったけど、やっぱスゲーよスズキ。
おわり。
実はこの日、GSXを含めて2台の大型バイクに乗っていた。そのバイクについてあんまり言うと記事にならなくなっちゃうから、ひとことだけ言うと「ヤマハってスゲー!」ってなった。