全日本スーパーモト選手権を観戦した

初めてよ、あんな感覚。

バイクに乗ってもないのに脳天から足の先まで、エンジンの鼓動が力強く押し寄せてきたのは。そのうえ、道という道を身体全身を使って縦横無尽に駆け抜けていくライダーが持つテクニックの凄まじさ。

今まで感じたことの無い衝撃に軽い快感さえ込み上げてくるほど、レース観戦、少なくともスーパーモト選手権の虜になってしまった。

そんなレースの会場は千葉県の茂原ツインサーキット。コースに目をやってみると、ストレートはもちろんカーブやS字、スーパーモト特有のダートやジャンプなど様々なセクションが組み込まれている。

ここでスーパーモトについて軽く説明しておくと、「モタードバイクで、舗装未舗装路が混ざった道を、誰よりも速く走る」という云わば「バイクレースの総合格闘技」みたいなモノだ。

その証拠に、出走するライダーは様々な経歴の人が参戦していて、今回オレが観戦したレースだと、現役JSBライダーの日浦大治郎選手や、アジアSS600に参戦しているクボ・ケミン選手、J-GP2ライダーの阿部恵斗選手などがエントリーしていた。ちなみに過去ではあるが、モトクロスライダーが参戦していたことがあったことも。

もちろん全戦通して参加しているレギュラーライダーも居て、2年連続チャンピオンの森田一輝選手、アジアも舞台にして戦っている新井誠選手などなど、純血のモタードライダー達も参戦している。

コースもライダーも何でもアリ。何とも懐が深く、レースにまつわる1つ1つの特徴がハッキリしているから、前情報ナシでも見ていて非常に面白いレースだ。

例えばバンク中のフォームは分かりやすくライダーの色が出ていて、身体をカーブの内側に移動させるリーンインで力強くコーナーを駆け抜ける人も居れば、シートの真ん中にドッシリと身体を残しながら切れ味鋭く曲がる人も居る。

S字なんかは軽量な車体と選手の技量が相まって、水を得た魚のような軽快さだ。右へ左へと最短距離かつリズミカルに通過していく。

ジャンプやダートコースも見どころだ。アスファルトの上では軽快だった選手が、少しモタついていたり。逆にダートの方が元気よく走っている選手がいたりする。

レースとして要素が多い分、ライダーの得手不得手が細分化されているので、見慣れてくれば「あの選手ならココで抜くけど、多分アソコで抜かれそうだから、いまは踏ん張り時かな」といったような見方も出来なくはない・・・ハズ。可能性として。

そしてこれは180°カーブ付近で観戦してたから分かりやすかったことかもしれないが、立ち上がりで開けるアクセルのタイミングがライダーごとにバラバラなのよ。

たぶん各々のセッティング差だとは思うけど、パワーの起こし方を見て「この人は結構突っ込んで走ってるな」とか「この人はあそこで開け始めるのか」とか違いが分かってコレがまた楽しいんだコレが!

まだまだ言いたいことは沢山有るっちゃ有るんだけど、気持ちに対する自分の中での答えがあやふやだから、今はとりあえずこれくらいに。

もうね、言葉に出来てない興奮とか面白さとか素晴らしさが多すぎて多すぎて。でもとにかく今の思いを突貫工事でぶつけてみたくて今回の記事を書いたのよ。

まあその、ココまで見てくれている人が居るのかどうか怪しい所ではあるけど、つまるところ「スーパーモト、見るの面白いぞ!」とコレだけなんです。

だからこの記事見て「おっ、面白そうだな~」とか「へー、調べてみたらサーキット近いし、見てみっかな~」でも理由は何でもいいから、物は試しに1回、スーパーモト選手権を見てみるのもいいかもしれない。中々味わえないから、あの感覚は。

おしまい。

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レース最中のライダーをスマホカメラで撮ったけど、映りがイマイチだった。そして辺りを見回すと1眼レフと長めのレンズだらけ。そりゃ被写体が被写体だから機材も本格的になるわな・・・