ワイルドアスを取り付けた

彼の名前はワイルドアス。英語のスペルはWILD ASS。直訳すると野生のロバ、もしくは野生のバカ。

ロバは何となくイメージは付くけど、野生のバカって何なんだろう・・そもそも野生に身を置いていてバカだったら生き残れないじゃないかと思うのはオレだけじゃない。ハズ。

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ロゴに馬が居るから、意味として野生のロバのが近いのかも。

あ、そうだね。ワイルドアスについて少しだけ説明しないと。

シートの形をした袋に空気を入れて層を作り、シート上に取り付けるパーツだ。どうやらケツが痛くなるのを和らげるらしい。有名な物でいうと「ゲルザブ」とかの延長線上にある感じかな。

別にケツの痛みはお金で解決するほど大きな問題じゃなかったんだけど、学生時代の友人がプレゼントしてくれたのよ。

「お前日本中周ってたんだって?良いの送っといたから、コレで頑張れよ!」

もう一段落したからしばらく旅に行かないかもしれないのに、ありがたやありがたや。感謝を込めながら、早速取り付けてみた。

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うーん、分かってはいたけど目立つな。そしてロゴが強い。まあパーツがパーツだから見てくれがどうこうじゃねえんだろうけど。

説明書に従い空気を入れて跨ってみた。イマイチ身体が安定しない。空気量を減らしてみた。おぉ、しっくりきた。

それから下道高速を走らせ走らせ3~4時間。1つの結論に至った。

「コイツは面白い!」と。

ワイルドアス本体の感覚としては、ケツで空気層を潰しながら全面を覆って、痛みを1点に集中させない感じ。

ノーマルだったら2時間で違和感を感じていたところ、半日くらい痛みを気にせず走り続けられたのは紛れもなくワイルドアスのおかげだ。ケツの持ちが約2倍、凄いぞワイルドアス。

ここまでがメインの役割。ここからが副次的なもの。

この商品、実はただケツを保護するだけじゃなく、乗り味がスゲー変わる。曲がるとき、停まるときの感覚がいつもより緩慢というかゆっさりとしている。デメリットっぽいけど、ココがまあ面白くて。

さっきも書いたけど空気層を潰して保護する物だから、シートだけより断然沈み込む量が多い。そのせいで前後左右の体重移動があると、その度にケツ周りでグニャリグニャリと変形するから路面からの情報が薄くなり「アレ?これで大丈夫かな?」って不安になるのよ。

でも不思議なもので車体はいつも通りスッパリと曲がるし停まる。最初はかなり戸惑ったけど、30分1時間が2時間と乗り続けていると少しづつ分かってきて「あーはいはい、そういうことね!」と。バイクはケツだけでバランスを取っているワケじゃないってことに気付いて。

ヒザや土踏まず、手のひらから頭の振られ方。今まではケツ周りの主張が強かったから感じ辛かったけど、他にも沢山あったんだなと感動したね。溢れてる情報から何となく取り出すんじゃなくて、些細な機動を大きく感じとれるような考え方はきっとこれから役に立つぞと。

試しに取り外して乗ってみると、ちょっとしたコーナーでも以前よりステップやハンドルに気を配れるようになっていて、よりライディングが楽しむことが出来た。凄いぜワイルドアス。

それともう1つ。姿勢が良くなるね。

グニャグニャシートだからか変な座りをしばらくしていると、潰れ方がイビツな形に象られて、それが全体の違和感としてハッキリ出てくんの。

違和感の無いようシートに対して垂直気味に座るとそれは鳴りを潜め、また染みついたクセそのままに座ると再びの違和感。

そんなことを繰り返してる度に何だか「ほらアンタまた!ちゃんと座んなさい!」と母ちゃんに怒られてるような気がして何だか笑える。こういうの大事。

 

このワイルドアス、これだけ凄いパーツなのにネットに情報が少ない。正直ビックリした。発売して日が浅いワケじゃないのに何でだろう・・・不思議。物自体は良い物なんだけどね。

しかし今回思わぬ形でバイクの新たな面白さが生まれたな。友人に感謝しないと。ありがとう友人、ありがたかったぞ友人。このブログ見てるかどうかは知らないけど。