今日の昼前「もう今年は乗らないだろうな」って思ったから、寒いけど思い切って2台洗車したのよ。
R25洗ってからGROM。いつもより念入りにバケツの中を泡立ててミラーから手を掛けた。
そうするとさ、6年乗ってるってのもあるんだけど、車体がキズだらけなんだよね。大小付けたり付けられたり。
「みっともないよなぁ…」と思いながらも直す気は生まれなかった。キズ見ると思い出すんだよ、その時の思い出を。
ギアチェンジもロクに出来なかった頃、ニュートラルに入ってると勘違いして停車時にエンスト。パニックになって左側へコケて、ミラーにガリっとキズが。たしか家に転がってたコンパウンドとマッキー使ってこんな仕上がりになったんだっけ。
友達がタバコのPeaceが好きだから、高級版のThe Peaceでもプレゼントしてやろうと取り扱ってるタバコ屋まで行ってさ。付近まで着いたは良いものの対向車線側で、面倒くさがってUターンしたら厚い鉄板に乗り上げバランスを崩し右側が削れた。
日本中を旅してたとき、後ろの荷物を支える木製の土台と擦れて表面が剥がれた。養生はしてたんだけど、それを貫くほど土台の攻撃性は高かった。
GROMもさ、日が浅くてもあんのよ。1年点検の日だな。駐輪場で強風が起きてさ、そのままゴロン。
基本バイクは共同の倉庫内に入れてるんだけど、少し高い所に吊るされたクワの棒っきれが地震の振動で落っこちてきてタンクに当たったり。基本謝らない人がすげえ謝ってきた秋の朝。
両方とも周りから見たらきったねえキズものバイクなのかもしれない。でも、決めてるんだ。動けるキズは残しておこうと。こうやって後に良い思い出になるから。
割れるまで、歪むまで、千切れるまで、機能を果たせなくなるその日まで消耗品以外とは付き合っていくって。
少し変な愛着かもしれないが、バイクは芸術品ではなく道具だ。使って使って使い倒したその先で生まれた外っ面のキズならむしろ誇りなんじゃないかと思っている。
それは「許せる大人」はカッコいいって子供の頃から思ってるからなんだよな。
今回で言えば、棒っきれを片してなかったヤツ、運転が未熟だったころのオレ。その人はしっかり反省しているか、取り戻せない物事であることを精査し、しっかり飲み込む。そして許せるだけ許す。
だからキズだらけの2台バイクは、悔いた過去の自分と誰かの過ちを真っ正面から完全に許せてる証拠、と捉えている。
…なーんて固いこと言ってるけど、カタチあるモノいつかは壊れると思っていて、機能を損なわなければ気にしないってだけの話なんだけどね。
でも数々のキズと年を重ねてるのを肌で感じ、込み上げが止まらず書いちゃった。
それとR25とGROMが廃車になったら新しくバイクを買わない気がするっていうのもある。もしかしたら最後のバイクだから少しでも記録を残したいという気持ちが、こういう記事を生んだんだと思っている。
市場には良いバイクは沢山あるけど、両方を看取ったらもうバイク生活は終わり。そんな気がする。コレについてはまた気持ちがまとまったら書こうと思う。
少し歯切れは悪いけど、おしまい。
