プリウスに乗った

乗っててクソみたいにラクだった。

多分だけど、1日で千葉〜青森間くらいだったら心も身体も余裕持ってイケんじゃねえかってくらいラク

というか何もかもが、何から話していいか迷うくらいラク。ホント、何から話そう…

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よしじゃあ、まずはハンドリングから。

小回りは良い。そんなに車体が大きくないってのもそうなんだけども、何よりハンドルが軽くて回しやすい。

手応えゼロ、ロードインフォメーションゼロ、でも舵の限界までがとにかく速い。前輪がモーターみたいに高速で滑らかに回る。

だから鼻っ面を突っ込むだけ突っ込んで急にグルっと右左折する、なんて下品な芸当も出来る。しないけど。

リバース発進もラク。後方視界は最悪だが、サイドミラーとドアガラス目視とバックモニターがあるから全く問題ない。そしてここでもハンドルの軽さが光る。狭い駐車場でもグリングリン回る。

 

エンジンもね、何の文句も無い。激軽アクセルを半分くらい踏めばシュイーンと5,60km/hまで簡単に到達し、ちょっと合流でもと思ったらパワーモードにしてグイッと踏めば1.8リッター並みにビョーンって過不足無く速度が上がる。

市街地、高速、郊外と色んなシチュエーションで乗ったが、燃費が23km/lと良い。とても7年前のクルマとは思えない。やべえよトヨタ

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乗り心地もまあラク。ハネやすいが、感触は悪くない。イメージで言うと骨格全体で震えを抑えてから周りに回ってやっと足腰へ体感する、って感じだから痛くも痒くもない。「あぁ、ここらへんデコボコしてんだ」くらいのどうでも良さに収めてくれる。

高速走行も良好でブレない。風の壁をほとんど感じず好きなオーディオ鳴らしながらお気軽クルージング。左車線を90km/hで走ってるとラク過ぎて気が抜ける。

シートもガッチリってワケじゃないけど、前後上下調整の細かさと肩から裏ももへのホールド感が好印象で、メーターもスピード表示が大きく見やすい。

あとは…ブレーキも下道ならチョコっと踏むだけでギュッと止まるし、太めのAピラーも首動かせばどうにかなるし、シフトノブも少々トリッキーだけど軽くて手の伸ばしやすい場所にある。

マジで文句の付けどころが無い。冷蔵庫とか積む以外なら大概のことは出来るし、操作の負担が少ないから誰でもどこまでも乗れそう。

 

…だからこそなんだけど、ユーザーの運転が雑になってしまうのも頷ける。これだけプリウスラクで懐深いと何事も「咄嗟の時でもどうにかなる」って錯覚しちゃうかもしれない。

特に交通の流れを読まない追い越し右左折、お見舞いされた方は不愉快極まりない。しかし、そこの予測も感触も感じずに成立出来そうな雰囲気を出してしまう高い完成度が完全に自動車社会では裏目に出てる。

程よく小さく、どこまでも曲がり、大人しいけど力強いエンジン。クルマというより「1〜5人用の全天候移動装置」と名付ける方がしっくりくる。四輪車が元来持つリスクとゲインがボヤケていて、多少の気味悪さがあったのも事実だ。

別にプリウスや便利を批難してるワケでないが、何でもラクに出来てしまうと、クルマが何でも補助してしまうとドライバーに「ゆとりに腰掛け生まれる己の傲慢さ」が一定数運転操作に出てしまうのも必然的なモノなのかなと思った1日だった。

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ちょっとおっかない事書いちゃったけど、プリウスをよく知った上で気持ちをコントロールすれば頼もしいことこの上ない素晴らしい乗り物だ。

操作はラク、身体はラク、日用品も友達家族もラクラク乗る。生活を豊かにする道具としてベストな選択だと思う。